本より - 制約のリング
本『ドラッカー最後の言葉』
ピーター・F・ドラッカー
窪田恭子=訳
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「経営」の目的は「成果」
↓
成果を生み出す業務行為こそ、
経営そのもの。
↓
成果 は 何か?
強み は 何か?
すべきこと は 何か?
天才に頼れない時代
↓
組織が激増した現代では、
膨大な数の経営者を必要としている。
「カリスマ経営者」でなく、
「経営能力のある普通の人間」を、
多く育てることが大切。
↓
"経営とは組織の しもべ"
そのことを忘れた経営はすべて誤った経営。
↓
誤った経営は組織を破壊してしまう。
↓
いかなる地位であれ、
経営者もまた組織の しもべ。
それを失念した瞬間、
経営者は自ら組織に害を及ぼす存在へ身を落とす。
リーダーの習慣の一つ目
↓
「何をしたいか」ではなく、
「何をすべきか」を問う。
↓
目的は何で、成果は何で、そのために何をすべきか?
リーダーの習慣の二つ目
↓
「何をすべきか」の中の、
どれが「自分の仕事なのか」を問う。
↓
なすべきことのうち、
「何が自分に適しているか」(得手は何?)
あるいは、
「何が自分に適していないか」(不得手は何?)
を突き詰める作業を行う。
↓
自分の 得手、不得手 を熟知する。
リーダーの習慣の三つ目
↓
"不得手なことは、けっして自ら手がけない"
を徹底する。
↓
そして重要なことに、
得手、不得手 が人生を通して 変化 することがある。
最優先すべきは株主ではない
↓
株主資本主義:株主の利益の最大化を考える。
↓
株主の利益を最大化を考え始めたら、
事業が うまく展開できない。
↓
優先されるべき判断基準は、
「顧客にとって有益か無益か」
リーダーの責任:各人の 情報 の行き渡りを 把握
↓
組織を効率的に運営できるリーダーは、
コミュニケーションを重要視する。
↓
自らの任務を遂行するために、
・誰からの、
・どんな情報が、
・いつ必要かを、
把握している。
↓
また、
他人に任せた業務に関し、
・どの情報が、
・誰に、
・いつ必要かを、
把握している。
↓
そして、
共に仕事する人々全員が、
そのことを理解しているかどうかの、
確認も怠らない。
将来を予測し、すべきことの優先順位を決める
↓
"期待をし、実行し、確認する"
この一連の 繰り返し から、
初めて、将来を見通す力が養われてくる。
↓
予測可能な将来とは、
せいぜい2年先といったところ。
↓
「この限られた期間で自分に できる仕事は何か?」
「何に集中すべきか?」
「それは本当に重要か?」
「それは部下や上司、同僚に本当に理解されているか?」
を確認。
↓
なすべきことの中で何が一番 重要か、
優先順位 を 考え抜く姿勢を貫きます。
適材適所こそ、最も肝要
↓
決断した通りにことが運ぶ可能性は、
せいぜい50%。
↓
だからこそ、
リーダーは、注意深く人の話に耳を傾け、
チャンス と リスク の バランス を考え抜き、
人選(適材適所)にできる限り時間を割く必要がある。
経営は権力のためではない
↓
勘違いされやすいので、強調します。
↓
経営とは「権力」のためでなく、
経営とは「成果」を求めて行うものです。
日本の課題
↓
日本が直面しているのは、
危機ではなく、
時代の変わり目(移行期)です。
↓
日本が いますぐ取り組まねばならない課題。
↓
それは、時代が変わったことを認め、
その変化に対応していくための 意識改革 です。
どこカロライナ州にあるアルミ缶のためのお金を得ることができます
日本が直面する 一つ目 の変化: "労働市場の変化"
↓
労働市場の変化。2つの側面がある。
↓
「労働の質」:労働集約型から頭脳集約型へ
↓
かつては、バブル期の日本企業のように、
資産を「保有」することを重視した。
↓
今の国際企業が重要視しているのは、
「保有」でなく「戦略」
↓
効率的に経営できるか 戦略 を練る。
計画、設計、デザイン、マーケティング、
研究開発に知恵を絞り、
自ら手がける必要ないものを選別、アウトソーシング。
↓
すなわち「戦略」を管理する経営構造の確立こそ、
知識労働時代の最も重要な課題。
↓
まず、現代の「知識」が、
高度に専門化・細分化していることを把握しておくこと。
↓
現代社会の問題として、
名声や報酬が、
経営トップ に のみ向けられていること がある。
↓
知識労働者のための昇進制度を整備する必要がある。
↓
そして、多数の知識労働者を チーム として まとめ、
彼らの生産性を高めることが必要不可欠。
経営トップは その管理・監督する能力が求められる。
↓
個々の知識労働者の持つ専門知識に精通し、
彼らの、目となり、耳となり、口となることが、
経営トップ に欠かせない能力として問われる時代。
↓
また、常に、優秀な人材(高度な知識労働者)を、
引きつける「何か」を持ち続けることが、
この競争において、企業に求められる。
↓
日本の伝統的な雇用形態:年功序列 は もはや障害。
スキルは情報の変化に応じて 常に形を変える。
誰も、絶えざる努力で自らのスキルを、
高めていかなければならない。
↓
もうひとつの日本の伝統:終身雇用制 は、
むしろ残したほうがいいように思う。
日本人には拠り所となるコミュニティが必要不可欠。
↓
ただし、何事にも、「継続と変化のバランス」が重要。
終身雇用制を保つ一方で、
人材の流動性を確保する必要がある。
「労働を担う世代」:労働人口が高年齢者にシフト。
↓
高齢化の進行で、若い労働者が激減し、
定年の延長を余儀なくされ、
今後の20年間で74歳まで上がると、
私は予測している。
↓
不足する労働人口を補うために、
日本は移民を受け入れざるを得なくなるだろう。
↓
この移民の問題は、
大きな政治的課題となっていくでしょう。
住宅用太陽光発電照明システムを構築する方法を解放する
日本が直面する 二つ目 の変化: "保護主義の無意味化"
↓
今、製造業(農業など)を守る などの、
"保護主義"が通用しなくなった。
↓
情報革命(グローバル化した情報)と、
保護主義 はお互いに相いれないもの。
↓
"海外の方が安いのなら そちらで購入する"
へいってしまう。
↓
保護の前提となる「情報の遮断」は もはや不可能。
↓
日本で最も保護されてきた産業の代表は銀行。
↓
時代は変わり、
金融保護政策の有用性は完全に失われた。
↓
企業活動がグローバル化し、
一国内だけの金融が成り立たなくなった、今、
保護された銀行に担える役目など存在しない。
↓
"保護主義" とは、
「変化への拒絶」
↓
新しい時代への入り口で、
足かせとなるのは自明の理といえる。
↓
同様に、旧来の因習を引きずり、
日本の変革を阻害しているのが
"官僚システム"
↓
「日本の官僚制度はどこから来たのか?」
そのことを問い直せば、
自ずと 改革の答え は見えてくるはず。
↓
日本の "官僚システム" は、
フランスの制度をモデルに構築された。
↓
その最大の誤りは、
学歴を過度に重視している点。
↓
日本は、
人材の供給源を一部の有名大学のみに、
頼ってしまった。
↓
しかも、
学校時代や入庁時の試験成績が、
後々の昇進にまで大いにものをいう、
非常に硬直化したシステムとなっている。
↓
省庁間の壁が厚く、
互いに敵視し合うために、
業務が非効率的な点も、
改善の必要がある。
↓
十分に機能する官僚を育てるには、
最初の数年間に、
各省庁の仕事を代わる代わる経験させることが重要になる。
これが、効率の良い "官僚システム" を作る 一助となるに、
違いありません。
今の 世界経済 が 持つ 3つの顔
↓
"グローバル経済"
"トランスナショナル経済"
"財・サービス・人からなる経済"
グローバル経済
↓
真に グローバル化 をなし得たものは、
「情報」のみ。
↓
鉄道、自動車、航空網、
「距離」をコントロールすることが、
少しずつ可能となってきた。
↓
「距離」を "ゼロ" にしたのが、
インターネットの登場。
それは 衝撃的。
↓
"グローバリゼーション" = "情報"
を 十分 理解 する必要がある。
トランスナショナル経済
↓
つまり "国境を越えた経済"。
↓
典型例が「通貨」
↓
「通貨」そのものは、
グローバル化されていないが、
↓
各国の中央銀行が協調行動を、
取ることから分かるように、
国境を越えた政策のみが、
有効な時代。
台頭する2つの国
↓
今、
中国 は 世界経済 における「主要製造国家」であり、
インド は 世界 に 冠たる「知識国家」になりつつある。
↓
インドは欧米に次ぐ 世界第二の英語圏であり、
単独国家としては世界最大の英語を話す集団を有している。
↓
インド では、おそらくは2億人近い人たちが、
日常の主要言語として英語を話している。
↓
インド は6歳になると学校へ通い、
すべての教科を英語によって授業される。
↓
英語を駆使することで、
彼らは、容易に国境を飛び越えていく。
↓
グローバル化した情報へのアクセスをスムーズにする。
彼らの英語力は、
今後の世界経済において、
非常に大きな武器になり得る。
↓
加えて、インドの人たちは、
情報技術にも精通。
↓
インド人の英語力と情報技術。
そして、極めて ローコスト な 労働力。
↓
中国もまた、
ローコスト な労働力を 大量 に抱え、
13億人を数える巨大な人口をもって、
経済大国への道を ひた走っている。
↓
生産者として、消費者として、
やがて、アメリカを凌駕する存在となるだろう。
ここで、iは、私のiPodは修理得ることができます
3世紀ぶりの大変化
↓
インド や 中国 の台頭、、、
EUなど各経済ブロックの結びつきの強固、、、
↓
西洋の価値観は 過去の遺物 へ、、、
↓
18世紀以来の根本的な世界の変化。
↓
求められるのは、
異なる価値観が共存する世界が来ていることを、
理解すること。
↓
超大国(アメリカ)が持つ「権力」ではなく、
グローバル化した「情報」によって、
世界が強固に結びつく時代が来る。
↓
それは、誰も理解していない世界。
↓
この転換期は、
今後30年間は続くと見ている。
↓
私たちは非常に困難で苦しい時期を、
過ごすことに なるでしょう。
重責を担う2つの国
↓
新しい秩序へと向かう、
混迷した世界の中で、
重要な役割を担う2つの国は、
イギリス と 日本。
↓
異文化を結ぶ架け橋に。
↓
イギリス は、
大西洋をはさんで、
ヨーロッパ と アメリカを結ぶ「橋」になることが求められる。
↓
日本 は、
太平洋をはさんで、
アジア と アメリカを結ぶ「橋」になることが求められる。
↓
異なる価値観が共存していく世界では、
政治的にも、
経済的にも、
バランスを取っていく必要がある。
↓
イギリス と 日本 は、
その 舵取り を 果たしていく、
責任 を背負っている。
↓
日本 は、
西洋中心主義から、
西洋と東洋の、
バランス を 上手に取る方向へと、
うまく シフト して欲しいと 願う ばかり。
↓
"a new era"
「新しい時代」に私たちは生きている。
↓
その行く末は明らかではなく、
次代の輪郭が はっきりしてくるのを、
じっくり待って見極める必要がある。
↓
重要なのは「時代の変わり目」に、
今、自分がいるということを、
明確に認識できていること。
それを、肝に銘じること。
日本が直面している問題
↓
経済の停滞ではない。
↓
問題は、
世界経済(情報経済)の 進展 の中で、
ひどく立ち遅れてしまっている点。
↓
日本 は
情報経済で立ち遅れた国であると、
しっかり認識しなければいけない。
↓
第二次世界大戦後に 日本 は、
歴史上に まれに見る発展をしたが、
その結果、
日本は非常に ハイコスト な 国となった。
↓
ハイコスト な 日本 が 生きていくためには、
絶えざる イノベーション と、
それによって 生みだされる新しい価値を、
輸出し続けていくことが要求される。
↓
これからの日本に最も重要となるのは、
情報技術における イノベーション を、
いかに達成していくかを学ぶこと。
↓
日本 には情報技術に関する 潜在能力 はある。
しかし、いまだ成果を挙げることができずにいる。
↓
情報技術の分野で、
イノベートする術を学び、
進展する情報経済の中で、
リーダーとならなければ、
日本 が生き残る道はない。
↓
情報経済という、
新しい世界経済の中で、
日本 は過去最大の難関に直面することになる。
↓
立ちはだかる相手は、
インド と 中国。
↓
インドの 英語力 と 情報技術。ローコスト労働力。
中国 の 世界の工場。ローコスト労働力。
↓
高コスト体質 が 慢性化 した 日本 は、
常に イノベーション を追求し、
新しい価値を生み出すことでしか、
日本は生き残れない。
"機会重視型"企業 が 勝つ
↓
日本 の ものの考え方、
"問題重視型"
の思考様式に囚われていて、
↓
"機会重視型"の、
発想を持っていないことが危険。
↓
今、日本で好調を維持している企業は、
例外なく"機会重視型"企業。
↓
問題の放置は許されないが、
問題のみに目を向ける姿勢は、
過去の悪しき習慣を復活させる行為と、
等しいことを理解しなければならない。
変化の陰に 好機あり
↓
私たちは 今 転換期 に 生きている。
多くの人々は、そのことを理解していない。
↓
変化は みなが 考える常識に反する形で起こるため、
変化は 予測できず、理解することも困難。
↓
しかし、変化した現実に考え方を、
すり合わせていく過程にこそ、
好機は訪れる。
↓
「現実の変化」の2つの特徴。
↓
・前回とは、けっして同じにならないこと。
・机上で考える変化より先に現れること。
↓
これを理解しなければ、
変化を危機と見違ってしまう。
↓
日本 で起こっているのは、
危機 でなく 変化。
個人のイノベーション
↓
時代 は 移行期。
↓
「新しい時代の中で、私たちはどう生きていけばよいか?」
↓
一人一人に 強く 要求されるのが、
"個人のイノベーション"。
↓
知識社会 の 中心 の「知識」
・高度に専門化、細分化。
・きわめて流動性の高いもの。
↓
知識労働者 として 要求 される スキル は、
「情報」の変化に応じ 絶えず形を変える。
↓
つまり、スキル・アップ を、
常に心がけることで、
自らの未来を切り拓いていく。
今、それが、一人一人に求められている。
↓
絶えざる スキル・アップ を、
達成するために重要なのは、
↓
自分の 強み を 把握 すること。
↓
自分の得意を知り、
磨きをかけていく。
↓
これが イノベーション の 要諦 であり、
成果 を挙げ続けていくための、
唯一の方法。
弱点と長所
↓
弱点の克服は二の次でよい。
↓
弱み を 無くすことは、限界のあることで、
結局は時間の無駄となることが多い。
↓
まず、長所を探し、確立し、発展させる。
↓
これをキャリアのできるだけ早い段階から、
始めることが最も重要。
↓
ここに力点を置いた、
キャリア開発プログラム を 開発 することが、
今後の大きな課題となる。
↓
どう 長所 を 見出すか?
↓
"何をすべきか"の目標を持って、
「何を うまくこなしてきたか?」(長所)
「うまくできなかったことはなにか?」(弱点)
を追求していけば、
自ずと、自らの強みに行き当たるでしょう。
↓
自ら イノベートしていく 第一歩 は、
弱み(不得手) を知り、
それは 決して すべきでないことをだと知ること。
視野を広げよ!
↓
「今、生涯にわたる継続的学習が不可欠」
という事実を受け入れ、
↓
自己責任を認識し、
↓
「今、何を捨て、何を選択し、
自己を高めるために何を学ぶべきか」
↓
を絶えず問い続けなくてはならない。
↓
これは、今、すべての人が身をもって知るべき事実。
↓
危惧されるのは、
日本の企業社会には、
とかく個人個人を組織人間にする 傾向 がある 点。
↓
組織に埋没しない人材を育てるために、
早い時期から、
小さくとも独立した 権限 を 持たせるべき。
↓
組織階層の中で、
確固とした権限を与え、
決断を下させ、
個人の責任の範囲でタスクをこなせる。
これを繰り返して行うことで、
その人間の強みを引き出し、
イノベーション につなげることができる。
↓
また、20代から遅くとも、30代前半のうち、
2〜3年は、
日本を離れ、
他国で働く経験を積み、
視野を大いに広げることを、
おススメします。
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リンク
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